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著作権

9月 28 2015

コスプレと著作権 ④ ~主催者の責任

7月25日から8月2日まで、名古屋にて「世界コスプレサミット2015」が開催されました。

世界各国から、日本のアニメやゲームの登場人物のコスプレをしたチームが参加して、大いに盛り上がったようです。

 

 

このブログでも紹介してきましたが、最近、とくに地方でのコスプレ大会が盛んです。

それにともなって、地方公共団体がコスプレ大会を主催したり、後援(○○コスプレ大会実行委員会が主催し、行政側が後援する)することが増えています。

 

では、コスプレ大会を主催する場合、どのような点に注意すればよいのでしょうか。

このブログの主題である、コスプレと著作権、という点について考えたいと思います。

 

 

具体的には、以下のケースが問題となります。

<ケース①>

「○○コスプレ大会の主催者が、大会(参加者は有料)の宣伝チラシにAアニメのコスプレの写真を掲載したところ、Aアニメの著作権者が掲載をやめて欲しいと言ってきた」

 

<ケース②>

「○○コスプレ大会にて、参加者がBアニメのコスプレを着用したところ、Bアニメの著作権者が参加者に着用しないで欲しいと言ってきた」

 

 

ケース①では、Aアニメのコスプレの写真が著作権に違反していれば、著作権者から「掲載をやめて欲しい」という請求に応じなければなりません。

 

ケース②では、大会の主催者としては、参加規約などで「参加者と著作権者との一切の紛争は、参加者が自己の責任において解決し、主催者は一切の法的責任を負わない」ことを明確にしておくべきです。

 

コスプレは著作権との関係では曖昧な部分が多いので、コスプレ大会の主催者側は事前に参加規約等を整備しておく必要があります。

 

 

 

 

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2月 28 2015

コスプレと著作権 ② ~著作権の内容である、翻案権

さて、コスプレと著作権の続きです。

まず、「著作物」とは、簡単に言うと「思想または感情の創作的表現」です(著作権法第2条1項1号)。

アニメのキャラクターも、「著作物」に含まれます。

では、アニメのキャラクターを真似て、自ら衣装を作成し、自ら着用して(かつらやメークも行い)公共の場所を歩く、という典型的なコスプレは著作権法に違反するのでしょうか??

アニメのキャラクターを生み出した著者は当キャラクターの著作権者となりますが、著作権の内容として、著作物を「変形」させたりするという翻案権があります(著作権法27条)。

ですので、当アニメのキャラクターを「変形」させることは、著作権(の内容である翻案権)を侵害するおそれがあります。

したがって、典型的なコスプレは、著作権法に違反するおそれがあります。

※もちろん、自ら新しいキャラクターを考案して、その衣装を着用して公共の場所を歩くことは、なんら著作権法違反ではありません。

ただ、ある有名なアニメのキャラクターやそのアニメの世界観に影響されて、新しいキャラクターを考案した、という場合には「グレー」な場合あるのではないかと考えられます。

では、著作権法違反するコスプレの場合に、どのような問題があるでしょうか?

一番大きな問題は、著作権法違反として刑事罰が科されるという点かと思われます。

この点は、大きく2つに分けて考える必要があります。

① 自らアニメキャラクターを真似た衣装を作り、自らの着用する。

② アニメキャラクターを真似た衣装を大量に作り、第三者に販売する。

②のケースは、よく刑事罰を受けたり、強制捜査を受けたりということが、最近でも話題になります。

では、①のケースはどうでしょうか?(実際、典型的なコスプレは①のケースです)

このケースで刑事罰が科されることは少ないのではないか、と感じています。

その理由は、現状の著作権法の刑事罰の大部分が「親告罪」であるため、著作権者が刑事罰を科してほしいと申告しない限り、捜査すら開始しないからです。

実際上、アニメの著者としても、ファンの方々が自ら衣装を作成して、楽しみとして着用するという範囲にとどまるのであれば、刑事罰を科してほしいと申告はしないと考えられます。

ただ、最近、著作権法の親告罪という規定をやめて、すべて非親告罪とする改正の動きがあるようです。

仮に、そのような著作権法の改正がなされると、今までは、ある意味ではコスプレに対して寛容だった状況が終了し、コスプレ会場で告訴が乱発するという事態を招きかねないと危惧されます。

今後の著作権法の改正とコスプレを巡る動向に注目していきたいと考えています。

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